診療トピックス
便潜血が陽性とは、どういう意味でしょうか?
健診や人間ドックで便潜血という検査があります。これは大腸がんのため検査の1つで、「便潜血が陽性だからすぐに医療機関を受診するように」と通知がきたら、自分も大腸がんなのかもしれないととても心配になりますよね。
便潜血が陽性と通知された場合、通常、大腸の内視鏡検査をすることがすすめられますが、いったいどのくらいの確率で大腸がんがみつかるのでしょうか?
内視鏡検査を始めて受けられる方の中には、受ける前から、自分は大腸がんに違いないと思われている方もいらっしゃいますが、実は、実際に便潜血検査が陽性であっても、大腸がんである可能性は3%にしか過ぎないといわれています。そのため、実際には便潜血陽性でも大腸がんではない可能性の方が圧倒的に高いと言えます。
それでは内視鏡で大腸がんでなかった人には、検査をしなくてもよかったのでしょうか?
そんなことはありません。
3%であっても大腸がんがみつかるということはとても大変なことですし、大腸がんがあった方が3%でも、ポリープが発見される確率は40%もあるともいわれています。
つまり3人に1人以上の方は、ポリープが発見されて、大腸がんの約8割はポリープから発生するともいわれていますので、ポリープのうちに切除することによって、大腸がん自体の予防につなげることができます。
そのため、健診で便潜血陽性を指摘された場合でも、決して落ち込む必要はなく、むしろいいチャンスととらえて大腸内視鏡検査をうけて、大腸がんを早期発見するとともに、ポリープが見つかった場合はしっかり治療して、大腸がんの予防につなげていきましょう。
大腸の検査を受けたいけど迷っているという方は、是非一度ご相談ください。
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